奥さんの妹が結婚式をすると言うので、その衣装合わせに行ってきた。当日に着るウエディングドレスを決めるために、それを姉であるぼくの奥さんに一緒に見てほしいというのだ。ぼくはといえば、義理の妹の夫と、その実の姉の横に並ばされたものの、そこでぼくがはしゃいでいても気持ち悪いだろうと思い、なんとなく大人しくしていた。本当だったらいくつかおふざけワードを思いついていたのだが、そこはぐっとこらえた。なんとも偉くなったものである。あと5歳若かったらそこでいつもの通りふざけて、式場のスタッフさんを苦笑させた挙げ句、後で奥さんから「恥ずかしいからやめてくれ」と怒られていたことだろう。しかし少しずつ和やかな空気になっていった最後の最後で、シックなドレスを着ているときにスタッフさんが「キラキラはしているんですけど、1枚内側の布なので、キラキラしすぎないデザインですね」と説明したので、すかさず「主役になりすぎないドレスってことですか」と言ったら、スタッフさんは苦笑していた。そして奥さんからは後で「やめてくれ」と怒られた。なにも成長していないじゃないか。
