微炭酸のしょう油

やわらかいところ、刺してもいいですか?

天才はいる

小学生のとき、遊戯王カードが流行っていた。遊戯王カードは相手のライフポイントを先に減らしたほうが勝ちというルール。だからカードで遊ぶときはみんな電卓を持ちより、自分のライフポイントを管理するのが定番だった。しかしながら、たまに電卓を持っていないやつがいた。そうするとライフポイントの管理は大変だった。目まぐるしく変わるポイントを常に覚えているのは大変だし、そもそもライフポイントが常に確認できないことはゲームの面白さを削いだ。

 

天才とはいるものである。2人で遊ぶゲームで、どちらかが電卓を持っていないことはよくあった。そんなときに1人の友人がこんなことを言い出した。「1個の電卓で2人分打てばいいんじゃね?」最初はぼくも意味がわからなかったが、実際にやってもらってようやく理解した。1つの電卓に表示される8桁の数字。そこに「80008000」と打ち込む。その1つの数字の右側と左側で両方のプレイヤーのライフを表す。つまり1つの電卓で2人のプレイヤーの点数を管理できるようになるのだ。この計算方法はぼくらの間で当たり前となった。今までライフを覚えながらプレイしなければならなかった中で、どちらかが電卓を持っていればライフの管理ができるようになった。こういう発明こそが本当に称賛されるべきだと思う。天才っているものである。憧れちゃう。