微炭酸のしょう油

やわらかいところ、刺してもいいですか?

そもそもがセンスの塊のような文章を読んで、それは大きく喰らってしまったのだよ

日記を書くにあたり、なにか参考になればいいなと思って本棚にある川上未映子の「オモロマンティック・ボム!」というエッセイ集を手にとってお風呂で読んだ。川上未映子さんの作品は「わたくし率 イン 歯ー、または世界」という小説を読んで、「なんだこれは!」という文字通りの衝撃を受け、そしてそれは全く言語化できない衝撃であり、それでも本能として「好き」だと思ってしまう、そんな威力があったのだ。

 

上記のエッセイ集の中で、今回もまた大きく喰らってしまった。「秋の気持ちのお献立」というエッセイがあるのだが、これはなんと3行の文章で作られたエッセイである。なんだ、短いエッセイなのかと思った皆さま、違うんですよ。これは3行なのに3ページあるんです。そうつまり、1行の文章がめちゃくちゃ長くて、まるで一息で自分の思いをぜんぶ吐き出すかのように読点で繋ぎながら文章が作られているのであり、それはそれで句点が終わらせないリズムであり、グルーヴであり、ドライブ感なのであって、その文章の連打連打連打に、今の日記を毎日書いている、書き手の一端の自分を大きくぶん殴るにはあまりに強烈な右フックになるエッセイだったのである。

 

読んでみな。飛ぶぞ。