この前、昨日のご飯の残りをぱくぱく食べてたら、嫁にこんなことを言われた。
「あんたってあんまり飽きとかないよね」
確かにそうだ。
僕は食べ物に関して飽きるということがあまりない。昔はよく、母親に連れられてスーパーに行くと「今日なに食べたい?」と聞かれたものだ。僕はそのときに食べたい「カレー!」などと答えていたが、「カレーは一昨日食べたじゃない」と返されることが多かった。
僕にはこれが意味分からなかった。美味いんだから、別にどれだけ食べてもいいじゃないかと。一昨日食べてようが、昨日食べてようが、僕にとってカレーが美味しければ毎日カレーでも良かった。
しかし、それは間違っていたことに気づく。それはコロッケのこと。当時、キテレツ大百科に大ハマリしていた僕は、例によってコロッケが好きなコロ助を見て、コロッケが大好きになった。そして来る日も来る日もコロッケをリクエストした。
「一昨日食べた」だと怒られるので、一週間に一度や、ちょっと攻めて5日に一度リクエストしたこともあった。そして僕はコロッケを食べて食べて食べまくった。
その結果、僕はコロッケが嫌いになった。
もはや見るのも少し嫌になるほど嫌いになった。それは小学校中学年から、大学生くらいまで続いた。最近になってようやくまたコロッケが食べられるようになっては来たのだが、ここまで来るのかなり大変だった。
覚せい剤は一度やったらやめられないとよく聞くが、コロッケも一度嫌いになったらなかなかまた好きにはなれない。覚せい剤については学校で開かれる講演会等で教わることもあるだろうが、コロッケに関してはなかなか聞いたことがない。でも、僕はそれを身を持って知っているのだ。
それで各地の学校を回ろうか。