今日、帰りの車の中でラジオを聴いていたら、こんな話が聴こえてきた。
『結城紬(ゆうきつむぎ)は、栃木県小山市を主産地とする、1,300 年以上の歴史を持つ高級絹織物です。この結城紬を未来につなぐため、原料の真綿から糸をつむぎ出す「糸つむぎの担い手」を募集しています。まずは説明会に参加し、糸つむぎを是非体験してください』
文章にすると少し長くなってしまうのだが、この中で特にぼくの耳にひっかかったのが「糸つむぎの担い手」というワード。家に帰って検索して調べると、県のHPが出てきたので基本的には至極真面目な内容の募集だと思うのだが、ぼくとしては「糸つむぎの担い手」という言葉のかっこよさに"喰らってしまった"のである。
だって「糸つむぎ」の時点でかなり神秘的な雰囲気を帯びているのにもかかわらず、その上でその「担い手」ということで、"伝承"の要素を持っているわけで、そのままファンタジーの世界に出てきてもおかしくないワードというか、RPGの3人目に仲間になる小柄だけど色々な魔法を使える系のキャラクターの職業としてもまったく違和感のないワードだと思うのだ。
これたぶん自治体の人がやっている事業だと思うけど、そうなると役場の担当者は「実はこの村で"糸つむぎの担い手"を探していまして……」とか言ってるわけで、完全にそのキャラを仲間に入れる主人公みたいな台詞を仕事で使えるわけだ。なんとも羨ましい限りだ。