微炭酸のしょう油

やわらかいところ、刺してもいいですか?

サッカーチームを応援するということ

先日、Jリーグの試合を観に行ってきた。地元の栃木SCの試合だ。栃木SCJリーグでも2部であるところのJ2を戦っていて、現在第21位。このままの順位で終わると規定によりJ3に降格してしまう、厳しい順位である。

 

ぼくが観に行った試合では、結果としては1-1の引き分けで試合が終わってしまった。上位相手に勝ち点1を得たことは嬉しいことではあるのだけれど、前半に1点を取り後半残り10分までリードしていた現実を考えると、追いつかれたという印象のほうが強い。いわゆる「勝ち点2を失った」ってやつだ。

 

ふと思う。ぼくはなぜサッカーチームを応援しているのだろうか。思えばサッカーチームを応援していて、嬉しかったことと悔しかったことを比べてみたら、断然悔しかったことのほうが多い気がする。普通に考えても、優勝争いできるチームなんてひとつのシーズンで3~4チームしかないわけだし、そもそも負けより勝ちが多いチームも半分程度しかないわけだ。一回の負けを一回勝ったくらいで取り返せるかって言われても怪しいものだし、どっちも負けみたいな引き分けも少なくない。

 

ぼくらサッカーファンは何を買っているのだろうか。安くないチケット代を払い、スタジアムへ行く。例えば株を買ったら、それが上がるか下がるかで成功か失敗かは決まるのだけれど、じゃあサッカーファンは勝つか負けるかでチケットを買った価値が決まるのだろうか。勝ったら成功で、負けたら失敗なのだろうか。「ああ、来るんじゃなかった」と。

 

それを考えると、ぼくらは「勝つかもしれない」という感情を買っているのではないかと思った。こちらが残留争いを戦っていて、相手が優勝をひた走る強豪チームだとしても、試合が始まる前はスコアボードに書かれるは0-0だ。PKでたまたま1点が入って、相手がシュートを外しまくるかもしれない。相手のエースが退場するかもしれない。戦術がバッチリハマるかもしれない。そんな「かもしれない」がもたらすドキドキが忘れられなくて、ワクワクがたまらなくて、ぼくらサッカーファンはまたチケットを買い、贔屓のチームを応援するのだ。

 

きっとそうだ。そうじゃないとやってられない。