微炭酸のしょう油

やわらかいところ、刺してもいいですか?

字幕と吹き替え

映画「ソーシャルネットワーク」が好きで、最近になってまた観直したくなって過去に買ったDVDを引っ張り出してきた。今までは字幕でしかこの映画を観たことがなかったのだけれども、なんとなしに吹き替えで全部観なおしてみたら色々と新しく分かったことがあって面白かった。


映画ファンの間では「字幕以外ありえない」という人がいる。確かに外国人の口から日本語が話されるのは変って言えば変だし、声優さんの演技が嫌いって人もいる。

ぼくは基本的には外国の映画は吹き替えで観たいと思ってる。理由としては単純に文字を読むのが疲れるから。映画一本観ると相当の文字を読まなければならないし、文字を読んでいて画面に集中できないのもあまり好きではない。ただ、今回同じ映画を字幕と吹き替えで観たところ、それ以外にも色々と違いがあることに気づいた。

まず吹き替えと字幕だと、台詞の情報量がかなり違う。字幕だと人が読める量の文字数にしなければならず、表現を変えたり削ってしまっている。そのためなのか、吹き替えで観たときに「ああ、こういう感じで言ってたのか」とニュアンスが掴めた箇所がいくつかあった。その意味では吹き替えのほうが、映画に関する理解が深くできるような気がする。

ただ一方で、吹き替えで気になったのは「日本語でやることのダサさ」だ。例えば外国人のジョークだったり、表現だったりはやっぱり日本人には馴染みがない。肩をすくめて「Oops(ウップス)」と言うところなどは字幕だとかっこいいんだけど、吹き替えで「うっかりしてた」なんて訳されるとなんかダサい。やっぱりそういう文化みたいなところは日本語でやると台無しになってしまう感じはある。

というわけで吹き替えと字幕についてはまあ色々と言われているここでもあるが、個人的には一長一短だなと感じる。別にどちらかがどちらかに対して目くじら立てて否定することでもないし、どちらが優れているかなんて不毛な議論だ。

要は英語で観ることができるのが一番いいのだ。情報量も削られないし、表現もダサくない。そもそも誰かの手によって翻訳されることで、一次的な情報から離れることは確かなんだし。そういうわけで、早く「ほんやくコンニャク」発明されろ。

 

 

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