微炭酸のしょう油

やわらかいところ、刺してもいいですか?

成人式で思いだすこと。自分には親友と他人しかいない

成人の日。自分の場合はどうだったかと思いだす。

大人らしさって何だろう。



ぼくの地元の成人式は、会場が出身中学校ごとに分かれていた。なので、テレビで観るような、大きな会場にたくさんの成人が集められるようなことはなく、どこかのホテルの会場を借りていて、人数も200〜300人だったように思う。そんなだったから、野次を飛ばしたり、暴れだすようなやつは一人もおらず、成人式自体はとても和やかに終わった覚えがある。

その後は中学校のクラスの飲み会に参加した。まずどこかの居酒屋に行き、その後ボウリングに行き、そしてまた居酒屋に行った。周りのクラスメイトたちははしゃいでいた。全員が全員、久しぶりに会う昔の知人を前に「おれ、今こんだけイケてるんだぜ!」というノリを競い合っているように見えた。

当時のぼくが一番親しかったのは、高校時代の友人だった。大学が夏休みに入るとすぐさま地元に戻り、40日あったら36日くらい一緒にいるような仲の良さだった。そしてぼくはその中学のクラスメイトとの3次会だか4次会だかの途中で思った。「つまらん。こんなならあいつと遊ぼう」

ケータイのメールで高校時代の友人に連絡を取る。「そっちはどう?」するとすぐに返信が返ってきた。「つまんないから家に帰ってきた」。よし、いける。「じゃあこっちに来てくれ」と返事を書くと「◯◯時にはいける」と来た。

そしてそそくさとクラスの飲み会を抜けだして、高校時代の友人と遊んだ。マックに行って、カラオケに行った。「成人式から数えたら、これは7次会に相当する」と笑いあい、バカみたいに遊んだ。


ぼくは友人が少ない。というか「自分には親友と他人しかいない」と思っている。仲の良い友だちとは信じられないくらい仲が良いが、そうでもない友だちとはぜんぜん仲良くなれない。だからクラスの飲み会を抜けだしてしまう。

それでいいと思っている。一方で、それじゃダメだとも思っている。どっちなんだと思っている。どっちでもいいじゃないかとも思っている。そんな成人式。